6月4日出発|悠久の時が造り出した「自然」で遊ぶ
神の宿る島「隠岐」
しま山100選4座登頂　６日間

旅をしていると強烈な印象を残すことが度々ある。私にとっては隠岐の島がそのうちの1つ。しま山100選にチャレンジし始めた頃、隠岐最高峰の大満寺はツアーに組み込んでいたが、同じ島後にある高田山の存在は現地でツアー中に初めて知った。登山ガイドの松山氏に頼み、早朝に起床し、こっそり朝食前に登りに行った。とにかく時間がなかったので2人で大粒の汗を流しながら登った。息を切らしながら眺めた山頂部からの朝景色は目に焼き付いた。しま山100はぜひコンプリートしたいのでまた再訪することを松山氏に伝えた。4年が経過し、先日久しぶりに電話したら、あの時依頼会っていないが「あー！久しぶりです。本当によく覚えています、絶対忘れませんよ」と話してくれた。今回再訪の約束が果たせることがとてもうれしい。前置きが長くなったが、隠岐の島は島前（とうぜん）・島後（とうご）に分かれており、島前は西ノ島・知夫里島・中ノ島の主要3島、島後は1島から成る。そして隠岐の島にはしま山100選が4座ある。この旅ではその4座、大満寺山（島後）、高田山（島後）、焼火山（西ノ島）、赤ハゲ山（知夫里島）に登るべく3島を訪れる。隠岐は各島で特徴が大きく異なる。島後は、島とは思えないほどの山深さで、島の東部に隠岐・最高峰の大満寺山（608m）が聳え、周囲には乳房杉など国内トップクラスの長寿杉が点在する。冒頭で記した高田山（315m）は海からせせり立つような岩峰だ。今回は松山氏の勧めでシーカヤックにも挑戦する。続いての西ノ島では隠岐の代名詞とも言える摩天崖から国賀浜のハイキングにでかける。断崖の上の牧草地で草をはむ馬と日本海のコントラストは、写真を見ただけで隠岐と答えることができるほど有名だ。国の重要文化財である焼火神社から登る島前最高峰の焼火山（452m）は登山道が復旧し、登れるようになっているとのことで、とても楽しみだ。そして知夫里島。この島は個人的に1番おきに入りの島。アイルランドの孤島を連想させる。牧草地が島一面に広がり、島の端は断崖になって切れ落ちている。ここではしま山100選の赤ハゲ山（325m）に登る。隠岐へのアプローチは島旅らしく境港からフェリーとした。午前便利用のため、前泊として境港の「ドーミーイン野乃」に宿泊することも期待していただきたいポイント。復路は今では数少ない寝台列車、「サンライズ出雲」で帰ることにした。サンライズ出雲は1ヶ月前の販売開始のため、予約がとれるか一抹の不安が残るが、旅のスパイスに欠かせないので組み込んだ。隠岐の旅は国内では長旅の部類に入る6日間。その分思い出も強く残るような旅にしたい。